バリュー投資とグロース投資の違いって何だぴょん? 〜たぬき先生とうさぴょんの楽々投資教室〜

今回のうさぴょんの疑問はバリュー投資とグロース投資の違い。
しかし、たぬき先生はどちらも投資ではなくトレードだと言いだした。
さらに、バフェット の投資と一般的なバリュー投資はまったくの別物であると…

バリュー投資とグロース投資は実は投資ではない?

うさぴょん
うさぴょん
たぬき先生!
今日はバリュー投資とグロース投資の違いについて教えて欲しいんだぴょん。
投資をはじめようとしたら、友だちがバリュー投資やグロース投資について熱く語ったんだけど、さっぱり意味がわからないんだぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
話の腰を折るようで悪いんだが、その2つはどちらも投資ではなくトレードだよ。
どちらも「株式投資と株式トレードはどう違う?」で話した内容を踏まえて言うとバリュー(価値)ではなくプライス(価格)を見ているからね。
うさぴょん
うさぴょん
えっ?
でも、バリュー投資でバリューを見ていないってどう言うことぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
では、それを理解するために、まずはバリューについて説明しよう。
バリューには実は2種あるんだ。



バリューには2種類ある?

うさぴょん
うさぴょん
えーーーーーっ!
バリューに2種類あるってどう言うことぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
紛らわしいので、言葉を分けて話をしよう。
ビジネスバリューとストックバリューと言う表現はどうかな?
ビジネスバリューと言うのは「株式投資と株式トレードはどう違う?」で説明したバリューのことだ。
その企業のビジネスオーナーとしての視点で、長期間その株式を持ち続けた場合の価値を表現している。
バフェットがバリュー(価値)と言う場合は、こちらの意味だね。
うさぴょん
うさぴょん
ストックバリューてのは何なんだぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
ストックバリューって言うのは、その企業の現在の利益や資産、経営状況から考えた株式の適正価格のこと。
具体的には、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などの株式指標や経営状況などで評価するんだ。
評価の仕方はビジネスバリューと同じで、知れば知る程人それぞれ。
一般的にバリュー投資と言った場合はこっちのバリューを指すんだよね。



バリュー投資のやり方

うさぴょん
うさぴょん
それはわかったけど、結局バリュー投資って何なんだぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
バリュー投資で有名なのはバフェットの師匠であるグレアム。
元祖と言っても良いんじゃないかな?
グレアムは主にPER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)を使って、割安な株を見つけて投資をするスタイルを確立したんだ。
うさぴょん
うさぴょん
ずいぶん素朴な投資方法に見えるぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
グレアムの頃は機関投資家の割合が今ほど多くなかったし、投資にコンピューターなんか使われていなかったからね。
グレアムが今の時代にいたら、方針は同じでも具体的な方法は変えていたと思うよ。
ただ、当時としての着眼点はかなり鋭かったんだよね。
皆が値上がりする株を当てようとする中、グレアムは敢えて当てようとはせず確率的に捉えていた。
うさぴょん
うさぴょん
確率的にってどういうことぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
割安の株を買ったからって、値上がりする保証は無いってことはわかるよね?
うさぴょん
うさぴょん
もちろんだぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
だからグレアムは割安の株を銘柄を絞らないで買ったんだ。
そうすれば、どれかは上がるだろう?
うさぴょん
うさぴょん
なんかどんぶり勘定のような気がするんだぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
そうでもないんだな。
購入した割安の株の購入代金をコストと見なし。
購入した銘柄の内、何割の銘柄が上昇し、その平均上昇幅を推定できれば、見込み利益を得られる。
単純に当てるよりは正確な収益予測を立てることができるんだよ。
それに、価格がどれだけ下がれば売るか、上昇後どのタイミングで売るか、投資総額全体から判断したリスクを計算した上で厳密に管理していたはずだ。
長期投資ではなく、株価の上下に左右される完全なトレードなんだ。
うさぴょん
うさぴょん
なんかすごそう!
弟子のバフェットもそれを受け継いだのかぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
いや、最終的にはバフェットは独自の道に進むんだ。
グレアムの方法は2つの点で非効率だったからね。
1つめは、結果的には買った株の一部しか価格が上昇しないこと。
2つ目は、バフェットから見ると売るタイミングが早すぎて充分な利益が得られていないこと。
この2つの非効率性を埋めるために、バフェットは消費者独占力を持つ企業の発掘とバイ・アンド・ホールドの組合せで巨万の富を築いたんだ。
うさぴょん
うさぴょん
へー、そうなんだぴょん。
ところで、そろそろグロース投資のことも教えて欲しいぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
そうだったね。
グロース投資はバフェットとは別の方法でバリュー投資の非効率性の克服を目指したんだ。



グロース投資で成長の波に乗る

うさぴょん
うさぴょん
つまり、グロース投資ってバリュー投資から発展したってこと?
たぬき先生
たぬき先生
少なくとも僕はそう考えているよ。
バリュー投資の欠点の一つは、買った銘柄の株価が上がる確率が高くないことだってさっき言ったよね。
うさぴょん
うさぴょん
そう聞いたぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
その確率を上げる方法が一つあるんだ。
うさぴょん
うさぴょん
それは、すごそう!
早く教えるだぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
それは、上がるサインが出てから買うことだ!
うさぴょん
うさぴょん
いや、それなんか当たり前だし…
たぬき先生
たぬき先生
当たり前でも効果的なら使えば良い。
上がるサインが出ると言うことは、他にも買いたい人が増えると言うことだ。
サインを上手くつかめればかなり効率は良いぞ。
うさぴょん
うさぴょん
そうなのか?
やってみようかな?
たぬき先生
たぬき先生
でも、難しい面もある。
「買ってみたけどやっぱり上がらなかった」ってことは当然あるし、そこからやっぱり下がる場合もある。
その時の損切ラインの引き方が経験が無いと難しい。
それと売り時。
成長株は予想以上に伸びる場合が多いので、早く売り過ぎてはいけない。
しかし、成長株って伸びきってから落ちるのも早いんだよね。
だから、売り時もかなり重要。
これらも、厳密なリスク計算を織り込んで判断基準を明確に決定して管理する必要があるんだ。
うさぴょん
うさぴょん
なんか難しそうだぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
実際、利益を上げ続けるようなやり方をするなら簡単ではないね。

投資は自己責任。

リスク管理を徹底して楽しみましょう。