米国レバレッジバランス(USA360)の評価とシミュレーション【おすすめ投信】<当ブログでも運用中!>

レバレッジ型バランスファンドの中で、シンプル・イズ・ベストと言う言葉をそのまま形にしたのが楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360)と言っても過言ではないでしょう。

綿密に設計されたグローバル3倍3分法ファンドがレバレッジ型バランスファンドの元祖として君臨する中、後発のレバレッジ型バランスファンドの中で異彩を放っています。

レバレッジ型バランスファンドの元祖であるグローバル3倍3分法ファンドについては、以下の記事で詳しく紹介しているのでご覧ください。

▼グローバル3倍3分法ファンドの仕組み、評判、落とし穴を徹底評価【おすすめ投信】

グローバル3倍3分法ファンドの本質を知るには3つのポイントがあります。 株式とREITへの100%投資により長期的...

楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360)は、グローバル3倍3分法ファンドの綿密なファンド設計を踏まえた上で、米国市場のみに投資を集中するなど極限までシンプルさを推し進めることで、グローバル3倍3分法ファンドとは違う優位性を持つ投資信託となりました。

それでは、順を追って説明して行きましょう。

シンプルさを実現したUSA360の3つの戦略

まずは、楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360)でシンプルさを実現した、以下の3つの戦略を説明しましょう。

  1.  地域分散をかけずに米国の株式、国債市場に集中投資
  2.  90%の資金を米国株式投資で定評のあるETF(上場投資信託)であるVTIで運用
  3.  株式/国債比率1:3を目指し、米国国債先物取引で27倍のレバレッジをかける

地域分散をかけずに米国の株式、国債市場に集中投資

グローバル3倍3分法ファンドは地域と資産の両面において分散をかけてオールマイティなバランスファンドを目指しました。

一方、楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360)では米国市場の株式と国債のみに投資を集中させています。

これは、費用対効果を考えてのことでしょう。

現在、株式市場の時価総額の40%以上は米国株式市場です。

米国市場に続く時価総額を持つ東京証券取引所のシェアは約7%で、米国株式市場のナスダックでさえ約13%であることを考えると、いかに米国市場が巨大なものであるかがわかるでしょう。

そんなわけで、もっとも投資効果のある資産を選ぶとすれば、それは米国株となります。

それについては、以下の記事で解説しているので、良かったご覧ください。

▼なぜ、米国株が長期投資におすすめなのか?

長期投資で中心とすべきものを挙げるとすれば、一番のおすすめは間違いなく米国株です。 それは、以下の三段論法から導かれま...

また、債券についても、世界の基軸通貨であるドルに裏付けられた米国の国債に限定した投資をしています。

米国株と逆相関の動きを求めるなら、同じ米国の債券を選択するのは当然です。

また、国債に限定することで、リスクを最低限に抑えています。

これは、レバレッジをかける場合に重要なことです。

90%の資金を米国株式投資で定評のあるETF(上場投資信託)であるVTIで運用

米国株式への投資の具体的な方法を実にシンプルな方法で解決しています。

独自に一定比率で個別株を持つのではなく、ETF(上場投資信託)を購入するという訳です。

購入するのは「バンガ ード(R)・トータル・ストック・マーケットETF」ティッカーと言うアルファベット3文字の通称ではVTIと呼ばれている超有名ETFです。

簡単に言うと、米国株式市場全体と連動しているETF(上場投資信託)です。

バフェットの勧めたS&P500に連動しているVOOと比べても、パフォーマンスはそう変わりません。

トータルリターンはVTIがほんの少しだけ劣り、変動率はVTIが少しだけ高い。

ただ、それはこれまでの実績であるというだけで、確率的にはS&P500より米国市場全体への投資の方が安定する可能性も捨てきれない。

そういう意味で、レバレッジをかけた国債の利益を上乗せする前提であれば、より保守的な考えでVTIを選択すると言うのは正解だと思います。

株式/国債比率1:3を目指し、米国国債先物取引で27倍のレバレッジをかける

それではまず、楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360)のポートフォリオを見てみましょう。

そして、このポートフォリオを実現する仕組みがこれです。

いずれも、楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360)の目論見書に記載されている情報です。

僕は、これを見て衝撃を受けました。

「なんて、シンプルなんだ!」

グローバル3倍3分法ファンドでは、株式とリートで100%の投資を実現するため、ちょっと複雑なことをしています。

日本株向けの20%の資金に11倍のレバレッジをかけて日本株と国債に投資することになります。

実際には、日本株への投資は、レバレッジをかけるため現物ではなく日経平均又はTOPIXなどの指数先物への投資になります。

20%の資金で、日本株式指数先物20%+各国国債先物200%の合計220%への投資をすると言うことです。

読んでいてうっすらと感じてもらえていると思いますが、これメッチャ難しいです。

日本株式指数の変動率を常に監視しながらレバレッジ比率を調整する必要があるのですから。

一方、楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360)では、10%の資金で27倍のレバレッジをかけて米国国債先物に投資するだけ。

これはこれで、言うほど簡単でもないんですが、グローバル3倍3分法ファンドのやり方と比べるとかなり単純です。

ただ、27倍のレバレッジをかけて米国国債先物取引をすれば良いんですから。

国債は株式と比べると圧倒的に変動率が小さいので、当然ながらレバレッジのリスクも株式に比べて圧倒的に小さいんですよ。

これだけシンプルな仕組みを作れば、グローバル3倍3分法ファンドと張り合う必要も無くなります。

性質がまったく別のファンドとして棲み分けが可能になるんですよね。


USA360を株式、債券価格の動き方でシミュレーションしてみよう

グローバル3倍3分法ファンドで分析で使用した、ジェレミー・シーゲルの「株式投資 第4版」の米国市場のデータを参考にした、ザックリとした株式と債券の長期保有のシミュレーションをここでも使いましょう。

かなりラフなシミュレーションです。

しかしながら、株式と債券の値動きの違いを知るにはなかなか便利なシミュレーションだと思っています。

まずは、株式から。

1万円を30年間投資した場合のザックリとしたシミュレーションです。

赤い線が最悪シナリオ、緑の線が最善シナリオ、青い線が中間シナリオです。

株式は値動きは激しいですが、10年以上の長期投資をした場合は損失リスクは無くなっていきます。

30年後は最悪でも約3倍になっていますね。

つまり、途中で目減りしてもひたすら長期投資をするのであれば、株式への投資が最も効率が良く、リスクも少ないと言えるでしょう。

楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360)では米国株の比率は90%なので、その場合のシミュレーションも出してみました。

あまり変わらないですね。

それでは次に、長期債券のシミュレーションを見てみましょう。

最悪シナリオの場合、数年程度の期間では損失額は株式より少ないですが、なかなか利益が出るようにはなりません。

長期投資を考えると株式よりリターンが少なく、リスクは却って高いと言えそうです。

では、この債券に2.7倍のレバレッジをかけたシミュレーションをお見せしましょう。

なんかすごいことになっていますが、最悪シナリオの場合、大したことはありません。

ここで一つ思い出して欲しいことがあります。

「株式と債券の価格は、負の相関関係を持っている」

そうです、リスク分散のために株式90%と債券270%の投資を合わせたらどうなると思いますか?

実際にやってみましょう。

難しい操作はしていません。

単純に株式90%の最悪シナリオと債券2.7倍の最善シナリオ、株式90%のの最善シナリオと債券2.7倍の最悪シナリオ、双方の中間シナリオを足し合わせただけです。

実際には、必ずしも反対の動きをするわけでなく傾向に過ぎないので、このシミュレーション通りになる保証はありません。

目安でしかないのは確かです。

それでも僕が言いたい事は伝わったと思います。

リスク、リターンとも大幅に改善されることが期待できるのです。

グローバル3倍3分法ファンドに比べると、変動幅は大きくなりますが、トータルリターンは増えます。

とは言え、単純に株式や債券に投資する場合に比べれば、圧倒的な低リスク/高リターンです。

「確かに、理論的にはそうだけど…」

そう、おっしゃるなら、楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360)を売り出している楽天投信投資顧問株式会社が作成した過去のデータに基づくシミュレーションをご覧ください。


過去のデータを使ったより詳細なUSA360のシミュレーション

では、早速ご覧いただきましょう。

以下のグラフが楽天投信投資顧問株式会社が作成した、過去のデータに基づくシミュレーションです。

米国市場が青いグラフで、楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360)が黄色いグラフです。

圧倒的な差ですよね。

ただ、過去データのシミュレーションは、過去に過ぎないと言うのも事実です。

ですから、将来もこのパフォーマンスが続くと信じるのは危険です。

飽くまでも、期待できると言う程度に心得て下さい。


USA360では、この落とし穴に気をつけろ!

ですが、良い事ばかりではありません。

そう、投資には必ず暴落がつきもの。

先ほどのシミュレーションで、下落の発生した部分を赤枠で囲んだのが以下の図です。

わかりにくいので拡大しましょう。

わかりにくいですが、青いところ=米国株式市場は半分くらいに落ち込んで、回復に5年ほどかかっています。

ところが、黄色い部分=楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360)の下落率は低く、回復の早さも圧倒的です。

ただ、いずれにしても下落はしています。

そして、長期投資をやっていれば下落、暴落はかならず経験します。

そんな時に慌てて売らずに、しっかり持ち続けるメンタルが必要ですね。


USA360のパフォーマンスをどう評価すれば良いか?

これについては、楽天投信投資顧問株式会社が1989/9/1~2019/8/31の期間で計測した数値を出しています。

すでに書いた通り、債券のレバレッジが高いので振れ幅は株式投資とほぼ同じになっています。

一方で、最大下落率が大幅に抑えられ、年率リターンが倍近くになっています。

年率リターンは複利で利いてくるので、この差は無茶苦茶デカいです。


USA360の気になる手数料と信託報酬は?

購入手数料は大手ネット証券では無料。

運用管理費用(信託報酬)は10%の消費税込で0.4945%

信託財産留保額(解約手数料)はなし。

特に問題はありませんね。

投資は自己責任。

リスク管理を徹底して楽しみましょう。