
日本では、投資やトレードはおおむね怖いものと考えられています。
また、実際に失敗している人も多いのが実情です。
ですが、それは必要なスキルを身につけずに投資をするからであって、ステップbyステップで正しく実践しながら学んで行けば多くの失敗は未然に防げます。
それが、当ブログでおすすめする3ステップ投資法です。
以下の3つのステップに沿って実践して行けば、無理なく正しい長期投資を身に付けることができるのです。(ただし、ステップ2は、より収益を上げたい方向けのオプションです)
- ステップ1 投資信託、ETFを攻略せよ!
- ステップ2 米国株式厳選銘柄への長期投資を攻略せよ!(オプション)
- ステップ3 どう受け取る? 出口戦略を攻略せよ!
それでは、順を追って解説して行きましょう。
多くの人が投資に失敗するのはなぜか?
まずは、この理由を正確に知らねばなりません。
知らないとどうなるか?
失敗します。
その理由とは、一般的な人が持つ心理的な傾向です。
簡単に言うと、最近起きた動きがそのまま続くと言う思い込みです。
「X株が急上昇だ!」とか…
「いや、これからはY業界の株だ!」とか…
「Z株は業績が悪化したのでもうだめだ!」とか…
事前に数十年間耐え得る銘柄を厳選した長期投資にとってはどうでも良いことです。
テストは簡単です。
「なら、その傾向は20年以上続きますか?」
わからないなら質問を変えてみましょう。
「急上昇が20年以上続いている株や業界を教えて下さい」
長期投資にとっての優良企業とは急成長ではなく、確実に成長し続ける企業を厳選することです。
そして、企業は生き物なのでどんな優良企業もピンチに陥る事はあります。
そんなことは色々な企業の過去を10年以上トレースするだけでも大体わかることです。
世の中のトレンドに乗せられて長期投資を行うと多くの場合失敗します。
なぜなら、そのトレンドは短期で終わってしまうからです。
では、そんな失敗に陥らずに投資を成功させるにはどうすれば良いのでしょうか?
投資の罠を回避する解決策
その解決策は3つ。
- 市場の波を体で理解する
- リスク管理をきちんとする
- 正しいタイミングで受け取る
特に、1番目の市場の波を体で理解していないと、どうあがいても損をします。
下がったら売って、別の人気銘柄を買うなんてことを続けていると、未来永劫成功しません。
また、2番目のリスク管理がきちんとできていないと、一時的に儲かっても破産したり大きな損失をこうむる可能性があります。
そして、見落とされがちなのが最後の正しいタイミングで受け取ること。
長期的には利益が出る投資であっても、短期的には上下の波がありますし、暴落することもあります。
だいたい、10年に一度は暴落するものと思ってください。
お金が必要な時に暴落したらどうしますか?
出口戦略を事前に考えていれば、このようなことで困ることはほぼなくなります。
これらの中で、最初に理解しておくべきなのはリスク管理なので、まずはそこから説明しましょう。
長期投資で必要なリスク管理には2つの種類があります。
- 時間的リスク分散
- 投資対象のリスク分散
1の時間的リスク分散にはドルコスト平均法も含まれますが、ある条件を満たす株式は長期保有することによってリスクが低下していく事も含まれます。
資産形成で良く言われる「長期」「積立」「分散」の「長期」「積立」がこれに含まれます。
そして、もっとも基礎的なリスク分散の考え方です。
2の投資対象のリスク分散は、いわゆるポートフォリオですね。
「長期」「積立」「分散」の「分散」にあたる部分です。
これは、わかったつもりで実はわかっていない人も多いので注意が必要です。
そして、これらは適切なステップを踏んで投資をはじめれば、簡単にクリアできます。
3ステップ投資法なら初心者でも簡単にはじめられる
これまで、説明した事をいっぺんに理解するのはおそらく無理です。
頭でわかっても、体で納得出来ないと役に立たないからです。
そこで、投資を3ステップにわけることで、これまで書いたような基本的なスキルを身につける方法を考えました。
これは、僕自身の経験を振り返ることで発見したステップでもあるし、似たようなステップを踏んで来た方もいらっしゃると思います。
3ステップで何を体得できるかを箇条書きに示します。
- 最小限のリスクで市場の波を体得する
- 厳選個別銘柄ポートフォリオの威力を体得する(オプション)
- リスク管理を応用して安全に資産を受取る
これらのステップを段階的に踏んでいく事で、投資に必要なスキルが自然に身に付きます。
しかも、ステップ2をやらなくても、かなりの収益を上げることが可能です。
それでは、順番に解説していきましょう。
ステップ1 投資信託、ETFを攻略せよ!
まずは、厳選された投資信託やETFへの長期投資です。
「いや、それは簡単すぎる」と思うかもしれませんが、そこに落とし穴があるのです。
市場には波があるので、長期的に上がるものでも短期又は中期的には下がる事が多いんですよね。
例えば、ドルコスト平均法を使って投資していた場合、下がった時に売るのは最悪の選択なのですが、多くの人は下がった時に売っちゃいます。
下がった時に売っちゃうのは一般的な心理的傾向で、反射的にもっと下がると思ってしまうからです。
もちろん、その予測は短期、中期的には的中する場合があります。
ただ、ドルコスト平均法と言うのは下がった時にどんどん買い続け、それを上がるまで続けることで最大の収益を得る手法です。
なので、そこで売ったらドルコスト平均法を使っている意味がないのですよね。
経験上、投資信託でも株でも、購入直後に資産価値がマイナスになることが良くあります。
短期的には上下の波があるので、買ったばかりで長期的な利益が蓄積されていなければ一時的にマイナスになるのは当たり前のことなのです。
長期投資で短期の波と長期の成長を経験すれば、こういうことに動じなくなります。
こう言った資産価値の波を、厳選された投資信託やETFに【絶対に売らない】前提で投資することにより、体で覚えて行きます。
厳選された投資信託やETFについては以下の記事をご覧ください。
▼初心者が20年持つべき投資信託おすすめ銘柄ベスト3はこれだ!
だいたい、早くて1年、遅くて5年程度、値動きを見ながら積立を続けて行けば体でわかるようになります。
そして、その頃にはある程度まとまったお金が手元にあるはずです。
また、「投資信託の仕組みが良くわからないんだけど?」と言う方は以下の記事をご覧になればスッキリすると思います。
▼【図解】世界一わかりやすい投資信託の仕組み
ステップ2 米国株式厳選銘柄への長期投資を攻略せよ!
これは、オプションなので気が乗らない方はやらなくても結構です。
また、【適切に設計された】レバレッジ型バランスファンドと比べると、【長期的に】見た場合パフォーマンス面で見劣りします。
なので、当ブログの投資対象からも外しました。
なるべく手間をかけずにパフォーマンスを得たい方は、ステップ2をスルーしてステップ3に移ってください。
ただ、実際に株がどう動くかを経験するには良いでしょう。
自分の経験値を高めたい方にはおすすめです。
ステップ1で市場の波の感覚をつかむことが出来るようになったら、米国株式の個別株への長期投資に進みます。
投資信託やETFはそのまま持ち続けて下さい。
それらと並行して個別銘柄を買い足していく事で、リスク分散と投資効率の両立を実現することができるのです。
そして、「その方がいきなり個別銘柄を買うより怖くないでしょ?」
怖くないことはかなり重要です。
なぜなら、怖いといざその株が割安になった時に【買えない】と言う事態が起きるからです。
投資信託やETFのようにただ毎月それだけを買えば良い訳じゃない。
毎月割安の株を買う。
多くの場合、優良株が割安なのは不安材料があるからです。
成功体験、確信、安心感のどれかが無い限り、実行は難しいでしょう。
だから、最初に投資信託やETFでまとまったお金を作っておくのです。
投資信託やETFへの投資で培ったお金と経験が恐怖をぬぐいさってくれます。
そして、厳選した銘柄で長期投資をすることで、銘柄ごとにまったく違う動きをすることが体感できるのです。
この銘柄ごとに異なる動きを利用すれば、より効率の良い投資をすることができます。
個別銘柄のポートフォリオを使って投資をする場合、最も割安な銘柄を狙って買うことができるのです。
また、コスト面で言うと、投資信託やETFで毎年取られる信託報酬を払う必要がありません。
信託報酬の分利回りは確実に向上します。
これらのダブル効果で効率的な運用ができるのです。
ただし、適切に設計されたレバレッジ型バランスファンドには、長期的なパフォーマンスは劣ると言うのが当ブログの見解です。
ステップ3 どう受け取る? 出口戦略を攻略せよ!
それでは、投資で増やした資産を安全に受け取るにはどうすれば良いでしょうか?
「安全も何も、そのまま受け取れば良いんじゃないの?」
そう考えるのはちょっと危険です。
繰返しますが、株式を中心とした投資資金には短期的には上下の波があり、勿論長期的には回復するのですが暴落もあり得ます。
「受取りたい時に大幅に下がっていたらどうしますか?」
そういう話です。
資産形成をスタートする時点では、長期的に増やすことに重点を置くのが定石です。
しかし、大きな額を取り崩す、受け取る場合は、その時点で暴落していないことが重要です。
また、定期的に取り崩すのであれば、その間に暴落が発生した場合に損失を受けない仕組みが必要です。
このあたりの具体的な方法はあなたが重視する部分や個々のケースにより変わってくるので、それらをまとめた記事を書きました。
それが、以下の記事になりますので、是非ご覧ください。
▼本当に役立つ長期投資の出口戦略! 資産の取り崩し方をケース毎に徹底解説
ここまでの戦略を理解したら、証券会社で実際に取引をすることになります。
証券会社はどこがおすすめ?
一定数以上の米国株式を扱う日本の証券会社は現在のところ限られていますが、結論を言うと3ステップ投資法を実践するにはSBI証券をおすすめします。
もちろん、人により事情や好みが違いますので、最終的にはご自分で決めるべきですが、特にこだわりがなければおすすめします。
その理由や注意点などを以下の記事に細かく書きましたので、興味を持たれた方は是非ご覧ください。
▼米国株が買える証券会社主要5社を比較! 長期投資へのおすすめは?
投資は自己責任。
リスク管理を徹底して楽しみましょう。