「千年投資の公理」パット・ドーシー著
バフェット流銘柄選択でもっともキモとなるのは、消費者独占力の判定です。
この消費者独占力は永続的競争優位性や堀とも呼ばれるのですが、この判定はなかなか難しいものがあります。
「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」では、消費者独占力の見分け方を解説していますが、それは飽くまでも解説の一部。
この消費者独占力=堀について、一冊まるまる使って解説しているのが「千年投資の公理」なのです。
「千年投資の公理」では、堀と言う言葉を使っているので、今後は堀と言う言葉に統一して説明しましょう。
なお、「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」については、以下の記事をご覧ください。
▼バフェットの銘柄選択が確実に身につくおすすめ本はこれだ! 「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」
堀とは何か?
堀とは何かを、実例を挙げながら詳細に分析しています。
それは、無形資産であったり、乗り換えコストであったり、ネットワーク効果やコスト優位性であったりします。
「千年投資の公理」では、それらをさらに分類、分析し、実例を検証することで、より詳しい堀の本質を浮き彫りにしているのです。
様々な企業を分析した経験があれば、これらの解説がスーッと入ってくると思います。
これだけ、詳しく分析すれば、堀の判定に自信が出て来るでしょう。
しかし…
堀はどういう時に浸食されるのか?
この問いに答えられるないと、バフェット流銘柄分析を自信を持って行うことは難しいでしょう。
バフェット流銘柄選択で売るタイミングは、安くなった時ではなく、堀が侵食される可能性が発生した時です。
つまり、堀がどういう時に浸食されるのかを理解しなければ、銘柄選択も手放すべき潮時もわからないため、バフェット流銘柄選択で利益を上げる事は難しい。
これをきちんと解説しているところがすごいですね。
米国株の個別銘柄でバフェット流銘柄選択をする場合は、どこかのタイミングで読むと良いでしょう。
投資は自己責任。
リスク管理を徹底して楽しみましょう。