2019年12月に入って、主要ネット証券が続々と投資信託の無料化を発表しました。
具体的な動きは以下の通りです。
- 12月2日
【松井証券】投資信託の購入時手数料無料化を発表 - 12月3日
【マネックス証券】キャッシュバックによる投資信託の購入時手数料実質無料化を発表 - 12月3日
【楽天証券】投資信託の購入時手数料無料化を発表 - 12月4日
【マネックス証券】キャッシュバックから購入時手数料無料化への変更と日程前倒しを発表 - 12月4日
【SBI証券】投資信託の購入時手数料無料化を発表
松井証券の殴り込みに対して、大手ネット証券各社が迅速に反応した形になっていますね。
そして、2019年12月8日時点では、以下のスケジュールで投資信託の購入時手数料の無料化が進むことになっています。
- 12月9日【松井証券】投資信託の購入時手数料無料化
- 12月13日【マネックス証券】投資信託の購入時手数料無料化
- 12月16日【SBI証券】投資信託の購入時手数料無料化
- 12月16日【楽天証券】投資信託の購入時手数料無料化
たぬき先生は、この流れを証券会社の投資信託ビジネスモデルの変化と捉えている様です。
それでは、たぬき先生の講義を覗いてみましょう。
投資信託を売る側の収益の仕組みを超簡単に説明しよう

うさぴょん
投資信託の購入時手数料がすべて無料になるって聞いたんだけど、本当なのかぴょん?

たぬき先生
松井証券を皮切りに、大手ネット証券で無料化の流れが突然起きたね。
この意味を説明するためには、投資信託を売る側の収益の仕組みを知る必要があるんだ。
これから、それを超簡単に説明しよう。
この意味を説明するためには、投資信託を売る側の収益の仕組みを知る必要があるんだ。
これから、それを超簡単に説明しよう。

うさぴょん
楽しみなんだぴょん。

たぬき先生
まず、投資信託の手数料収入には3種類ある。
購入時手数料、運用管理費用(信託報酬)、信託財産留保額(解約手数料)の3つだ。
この中で、販売会社にお金が流れるのは、購入時手数料と運用管理費用(信託報酬)の2種類。
信託財産留保額(解約手数料)は販売会社は受け取れないから今回は説明を省略するよ。
そもそも、信託財産留保額(解約手数料)を設定している投資信託はおすすめしない。
購入時手数料、運用管理費用(信託報酬)、信託財産留保額(解約手数料)の3つだ。
この中で、販売会社にお金が流れるのは、購入時手数料と運用管理費用(信託報酬)の2種類。
信託財産留保額(解約手数料)は販売会社は受け取れないから今回は説明を省略するよ。
そもそも、信託財産留保額(解約手数料)を設定している投資信託はおすすめしない。

うさぴょん
つまり、購入時手数料と運用管理費用(信託報酬)の2つだけを考えれば良いのかぴょん?

たぬき先生
その通り。
そして、購入時手数料は多くの場合、販売会社が決定できて、投資信託の購入時にお金が入る仕組みになっているんだ。
そして、購入時手数料は多くの場合、販売会社が決定できて、投資信託の購入時にお金が入る仕組みになっているんだ。

うさぴょん
売った時の一時金みたいな感じなのかぴょん?

たぬき先生
そうだね。
一方で、運用管理費用(信託報酬)は投資信託にあずけたお金のうち一定の率を、販売会社と管理会社で毎年山分けするシステムなんだ。
一般的には、1年あたりの運用管理費用(信託報酬)は購入時手数料より1桁程度小さい額なんだけど、お客さんが投資信託を持っている限り毎年勝手に入ってくるお金なんだ。
一方で、運用管理費用(信託報酬)は投資信託にあずけたお金のうち一定の率を、販売会社と管理会社で毎年山分けするシステムなんだ。
一般的には、1年あたりの運用管理費用(信託報酬)は購入時手数料より1桁程度小さい額なんだけど、お客さんが投資信託を持っている限り毎年勝手に入ってくるお金なんだ。

うさぴょん
割合は小さいけど、毎年自動的にもらえるのはデカいんだぴょん。
投資信託の販売会社が取り得る2つの戦略

たぬき先生
この2つの手数料の仕組みから、投資信託の販売会社は2つの戦略を取ることができるんだ。
1つ目は、投資信託の切り替えを含む、【販売回数】を最大化する戦略。
2つ目は、投資信託の長期的に持ってもらい、【販売量】を最大化する戦略。
1つ目は、投資信託の切り替えを含む、【販売回数】を最大化する戦略。
2つ目は、投資信託の長期的に持ってもらい、【販売量】を最大化する戦略。

うさぴょん
どう違うんだぴょん。

たぬき先生
購入時手数料で稼ぎたいなら、投資信託の販売と同時に切り替え(解約→販売)をすすめることになる。
つまり、これが【販売回数】を最大化する戦略なんだけど、ぞの前提としては投資信託の購入者が、長期投資を目的としていないか、長期投資を目的としていても知識が乏しいことが必要になる。
つまり、これが【販売回数】を最大化する戦略なんだけど、ぞの前提としては投資信託の購入者が、長期投資を目的としていないか、長期投資を目的としていても知識が乏しいことが必要になる。

うさぴょん
でも最近は、長期投資がトレンドなんだぴょん。

たぬき先生
そうだね。
すると、2つ目の戦略が有効になってくる。
つまり、投資信託の長期的に持ってもらい、【販売量】を最大化する戦略だね。
頻繁に売買してもらって利益を得るのはあきらめて、その代わりに自分の販売会社を通して沢山投資信託を持ってもらう戦略だ。
すると、2つ目の戦略が有効になってくる。
つまり、投資信託の長期的に持ってもらい、【販売量】を最大化する戦略だね。
頻繁に売買してもらって利益を得るのはあきらめて、その代わりに自分の販売会社を通して沢山投資信託を持ってもらう戦略だ。

うさぴょん
つまり、お客さんに頻繁に売買させるんじゃなくて、長期投資として沢山持ち続けてもらうってことなのかぴょん?

たぬき先生
そうそう。
で、その為にお客さんを呼び込むための戦略が、購入時手数料の無料化なんだ。
購入時手数料は管理会社が上限(ものによっては0%、つまりノーロード)を決めるので、下げたり無料にしたりするのは自由だからね。
購入時手数料の無料化で差別化することで、長期投資される投資信託の【販売量】を増やせば収益があがるからね。
そして、これをするためには2つの前提条件をクリアする必要がある。
で、その為にお客さんを呼び込むための戦略が、購入時手数料の無料化なんだ。
購入時手数料は管理会社が上限(ものによっては0%、つまりノーロード)を決めるので、下げたり無料にしたりするのは自由だからね。
購入時手数料の無料化で差別化することで、長期投資される投資信託の【販売量】を増やせば収益があがるからね。
そして、これをするためには2つの前提条件をクリアする必要がある。

うさぴょん
それは、何なんだぴょん?

たぬき先生
1つ目は、既に相当量の投資信託を販売していること。
この量が少ない状態で購入時手数料を無料化すると、収益が激減してしまう可能性がある。
つまり、規模の小さいところはできない。
そして、2つ目はネット経由での自動化を導入することで、購入時にかかる人件費などが限りなくゼロに近い事。
窓口だと有料になる場合があるのは、こういう意味なんだ。
この量が少ない状態で購入時手数料を無料化すると、収益が激減してしまう可能性がある。
つまり、規模の小さいところはできない。
そして、2つ目はネット経由での自動化を導入することで、購入時にかかる人件費などが限りなくゼロに近い事。
窓口だと有料になる場合があるのは、こういう意味なんだ。

うさぴょん
なるほどぴょん。

たぬき先生
そして、このビジネスモデルに切り替えた場合、運用管理費用(信託報酬)での山分けで販売会社により多くのお金が入ってくるものをすすめる場合があるから、そこに気を付ける必要があるんだ。
運用管理費用(信託報酬)に今までよりも気をつける必要があるってことだね。
運用管理費用(信託報酬)に今までよりも気をつける必要があるってことだね。

うさぴょん
わかったんだぴょん。
これからは、運用管理費用(信託報酬)に今までより気をつけるんだぴょん。
これからは、運用管理費用(信託報酬)に今までより気をつけるんだぴょん。
投資は自己責任。
リスク管理を徹底して楽しみましょう。