当記事では、僕のおすすめ銘柄を紹介します。
今回の対象銘柄はマクドナルド。
銘柄分析にあたっては、バフェット流銘柄選択をベースに、日本人サラリーマン向けに修正した手法で分析します。。
具体的な分析方法については、以下の記事をご覧ください。
▼バフェットの銘柄選び実践のポイントを日本のサラリーマン視点で徹底解説
まずは、オープニングトークからはじめます。
オープニングトーク


世界中にあるハンバーガーチェーン店だぴょん。



レストラン系の企業を評価する時、店舗数のランキングで語られることが多いんだけど、重要なのは店舗数ではなくチェーン全体の売上と利益なんだ。


だけど、その目的は売り上げを上げる事だから、店舗数を増やしたところで売り上げ増に結びつかなければあまり意味が無い。
飲食店を評価する場合、確かに店舗数は重要な要素ではあるけれど、より重要なのは売上であり、利益だからね。
企業概要
マクドナルドの企業情報をヤフーファイナンスから引用しましょう。
マクドナルドは米国の大手ファストフード・チェーン企業。
主力のハンバーガーに加え、朝食メニュー、サラダ、コーヒーや清涼飲料、デザートなどを提供する。
売上は直営店とフランチャイズ加盟店から成り、事業は米国、欧州、アジア太平洋・中東・アフリカの地域別部門で構成される。
店舗数では「サブウェイ」に次ぎ世界2位。
本社はイリノイ州オーク・ブロック。
特に、補足の必要はありませんね。
オープニングトークでも話した通り、売上ベースではマクドナルドがサブウェイを圧倒しています。
ビジネスモデル
ビジネスモデルを永続的競争優位性と低コスト構造の2点から分析します。
永続的競争優位性
ファストフードの売上はダントツのNo.1であり、ハンバーガーと言えばマクドナルドと言うほどの強力なブランドは、圧倒的な消費者独占力の源泉である。
一時期、サブウェイがマクドナルドの店舗数を上回ったと話題になったが、2017年の8月時点での売上はマクドナルドがサブウェイの約3倍である。
圧倒的な収益力ですね。
これらを源泉として、マクドナルドは永続的競争優位性を持つと判断します。
低コスト構造
IT系などの様に日々技術革新にさらされることのない、飲食業の分野なので、低コストモデルと言って良いでしょう。
財務分析
財務分析では、ビジネス分析が財務に反映されている裏付けをするために分析します。
したがって、基準値を下回る場合もまれにありますが、継続性が見られない場合や、業態による特性等に起因する場合は、許容する場合があります。
主な項目としては、粗利益率、研究開発費、純利益率、長期借入金などを見ます。
営業キャッシュフローを見る方も多く、僕自身も参考値としては常に見ていますが、多くの場合純利益の方がシビアにチェックできます。
以下、2018年12月31日づけの決算にもとづいて記述します。
粗利益率(基準値:40%以上)
51.30%
問題ありません。
研究開発費(なし。又は利益を圧迫しない)
なし。
問題ありません。
純利益率(基準値:12%以上)
28.18%
問題ありません。
長期借入金/純利益倍率(5倍以下)
5.25倍
基準値をちょっと超えていますが、全体的に判断して良しとします。
経年分析
経年分析は、ビジネスモデルが有効に機能している事をチェックするために実施します。
しかしながら、現実の経済や経営は教科書とは違うので、教科書通りに成長しているってことはあまりありません。
なので、この分析では大局を見る姿勢が必要になります。
EPSが継続的に成長していること
マクドナルドのEPSの推移を以下に示します。
▼マクドナルドのEPS推移
- 2008年12月末 $3.76
- 2009年12月末 $4.11
- 2010年12月末 $4.58
- 2011年12月末 $5.27
- 2012年12月末 $5.36
- 2013年12月末 $5.55
- 2014年12月末 $4.82
- 2015年12月末 $4.80
- 2016年12月末 $5.44
- 2017年12月末 $6.37
- 2018年12月末 $7.54
2014-21015年に多少ぶれましたが、教科書のようにきれいに上昇しています。
文句なしの合格ですね。
ROEの10年間の平均値が12%以上であること
自社株買いなどでROEがマイナスになっており、今回の評価対象からは外します。
日本人投資家が米国株に長期投資するための条件
日本人が、米国株に投資する時のウィークポイントは、米国現地の状況を肌で感じる事ができないことです。
そのため、日本人投資家が米国株に長期投資するための条件を2つ作りました。
1つ目の条件が、日本にも進出していてブランド力が実感できることです。
それも、専門家ではなく、一般のサラリーマンが実感できること。
2つ目の条件は、その企業の対象市場が多国籍に分散している事です。
米国国内市場だけを対象にしている企業であれば、米国国内の売れ行きを肌で感じられない日本人は確実に出遅れてしまうからです。
日本でブランド力の盛衰が実感できるか?
日本マクドナルドを通して、日本でも展開しているのはみなさんご存知でしょう。
問題ありません。
市場が多国籍に分散しているか?
北米、ヨーロッパを中核に、世界100ヶ国以上に市場を展開しています。
問題ありません。
エンディングトーク


良いものを提供しているから粗利益率は28.25%だね。
一方、マクドナルドの粗利益率は上で説明したように51.30%だ。
僕は企業にとって利益がすべてではないと考えている。
ただ、利益を求めるであれば、スタバよりマクドナルドになるね。
店舗展開も、スタバの売上の中心は南北アメリカだけど、マクドナルドの売上はもっと世界中に分散している。


投資は自己責任。
リスク管理を徹底して楽しみましょう。