【投資信託】レバレッジ型バランスファンド5銘柄を徹底評価【まとめ:2019/11/10版】 ~たぬき先生とうさぴょんの楽々投資教室~

徹底的に考え抜かれて設計された、レバレッジ型バランスファンドの元祖とも言うべきグローバル3倍3分法ファンドの成功が誰の目にも明らかになり、最近になって次々と新しいレバレッジ型バランスファンドが参入してきました。

しかし、残念なものが多いのが現実です。

たぬき先生が、現在発表されている以下の5銘柄について、わかりやすく解説していきます。

  1. グローバル3倍3分法ファンド
  2. ウルトラバランス世界株式
  3. 米国3倍4資産リスク分散ファンド
  4. 楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(愛称:USA360)
  5. 米国分散投資戦略ファンド

そもそもレバレッジ型バランスファンドって何?

うさぴょん
うさぴょん
最近、レバレッジ型バランスファンドって言うのが流行っているって聞いたんだけど、これって一体どういういものなんだぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
最近は、単純にレバレッジをかけているバランス型の投資信託のことを言うみたいだね。
バランス型と言うのは、値動きが比較的逆になりやすい複数の資産クラス(株や債券など)を組合せてリスクを減らした投資信託の事だよ。
これにレバレッジをかけて低リスク、高リターンを実現するんだ。
うさぴょん
うさぴょん
良い事づくめなんだぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
そう簡単な話でもないんだ。
簡単なら、こんな仕組み既にあったはずだろ?
レバレッジのかけ方によっては、市場が急激に暴落した時に大きな損失を被る可能性があるんだ。
うさぴょん
うさぴょん
長期投資なら、回復するまで待てば良いんじゃないのかぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
レバレッジをかけると言うことは、現物取引ではなく信用取引か先物取引を使うことになるんだけど、信用取引で買った場合は、買ったものが下落した場合に追証(おいしょう)と言う追加資金を要求されるのでバランスファンドのようにパッシブな投資信託では通常やらない。
なので、先物取引を使うんだけど、この場合は期限内に反対取引をしなければならない。
例えば、1ヶ月先の先物を買ったら、1ヶ月後には強制的に反対売買されることになる。
だから、持ち続けることは絶対に無理。
「どこが低リスクなんだ」と言う話になるよね。
うさぴょん
うさぴょん
めっちゃ危険に見えるんだぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
それを安全に設計するのが投資信託の設計者の腕の見せ所だ。
まずは、レバレッジ型バランスファンドの元祖、グローバル3倍3分法ファンドを例に説明するよ。
うさぴょん
うさぴょん
楽しみなんだぴょん。



綿密に設計されたグローバル3倍3分法ファンド★★★★★

基本データ

設定日
  • 2018年10月4日
投資対象資産
  • 株式、リート、国債
投資対象地域
  • グローバル(日本を含む)
費用(10%の消費税込)
  • 購入時手数料 3.3%以内で販売会社が設定(大手ネット証券では無料)
  • 運用管理費用(信託報酬) 0.484%
  • 信託財産留保額(解約手数料) なし

たぬき先生とうさぴょんの【わかる】ファンド分析

たぬき先生
たぬき先生
このファンドはこれでもかと言う程考えられているんだ。
これから順番に説明して行こう。
より詳しい説明は「グローバル3倍3分法ファンドの仕組み、評判、落とし穴を徹底評価【おすすめ投信】」に書いたから、それを参照して欲しい。
うさぴょん
うさぴょん
了解だぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
まず、比較的似た値動きをする株式+リートと、それらとは比較的逆の値動きをする国債を、1:2の比率で組合せる。
その上で、株式、リート、国債のすべてで地域分散をしているんだ。
うさぴょん
うさぴょん
地域分散って何なんだぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
一つの国で予期しない事が起きた時でも全滅しないように、投資する国を分ける事を地域分散と言うんだ。
グローバル3倍3分法ファンドの場合、株式では日本、海外先進国、海外新興国に、リートでも日本と海外先進国に分散している。
リスクを減らすために新興国の株式比率は全体から見ると低めに設定しているね。
国債の場合は、日本、米国、ドイツ、イギリス、オーストラリアのように自国建ての強い通貨を持っている国のみを対象にしている。
まあ、ドイツはユーロ圏なので自国通貨は持っていないけど、ユーロを持つ国の中では一番タフな国だ。
うさぴょん
うさぴょん
ふおー。
たぬき先生
たぬき先生
ここまでのリスク低減をした上で、日本株式と主に値動きが小さい国債の先物市場を使って11倍のレバレッジをかけると言うスタイルだ。
実際には、日本株式は日経平均やTOPIXなどの指数の先物を扱うと公表してるけど、国債と同じレバレッジをかけるとは考えにくい。
主に、ボラティリティ(変動率)の低い国債で高いレバレッジをかけていると思われる。
ボラティリティ(変動率)の低い投資対象でレバレッジをかけることによって、レバレッジのリスクを減らしているんだね。
うさぴょん
うさぴょん
ひえ~、そこまで考えているのかぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
当たり前だ、これは簡単に説明したまでで、グローバル3倍3分法ファンドの投資信託の設計者は、もっと難しい内容をめっちゃ時間をかけて計算したりシミュレーションしたりしたはずだ。
「本当にお疲れ様でした!」と言ってあげたいよ。
うさぴょん
うさぴょん
へー。
たぬき先生
たぬき先生
買付手数料は販売会社によるんだけど、SBI証券などのネット証券を使ってネットで購入すればゼロ円のところが多いんじゃないかな。
窓口だとお金を取られる可能性が高い。
そして、信託報酬は税抜で0.44%、消費税10%を加算すると0.484%だ。
良心的な価格設定でおすすめの一本だ。
うさぴょん
うさぴょん
さすが元祖だぴょん。



設計の詰めが甘いウルトラバランス世界株式★★☆☆☆

基本データ

設定日
  • 2019年8月23日
投資対象資産
  • 株式、国債、金
投資対象地域
  • グローバル(日本を含む)
費用(10%の消費税込)
  • 購入時手数料 3.3%以内で販売会社が設定(大手ネット証券では無料)
  • 運用管理費用(信託報酬) 0.743%
  • 信託財産留保額(解約手数料) なし

たぬき先生とうさぴょんの【わかる】ファンド分析

たぬき先生
たぬき先生
次に、ウルトラバランス世界株式なんだけど、これ設計の詰めが甘いんじゃないかな?
うさぴょん
うさぴょん
どういうことぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
このファンドは全体で2.9倍のレバレッジをかけるんだけど、まず80%で「iShares Edge MSCI Min Vol Global ETF」の現物を買う。
これは、ETF(上場投資信託)で有名なブラックロック社の商品で、要は比較的価格が安定している13ヶ国の株に投資する商品。
ティッカー(米国市場で取引する時の識別名)がACWVで最小分散ETFとしてマニアックな人は知っているけど、価格を安定させるためにリターンを犠牲にしているので、長期投資家で買う人は少ないと思うよ。
株式は長期になればなるほどリスクは減って行くから、長期投資前提なら短期的な価格の安定にこだわる人は少ない。
うさぴょん
うさぴょん
ふむふむ。
たぬき先生
たぬき先生
残りの20%でレバレッジをかけた先物の運用をするんだけど、その分散の仕方に疑問が残る。
列挙するよ。
・米国の国債先物取引70%程度
・フランスの国債先物取引70%程度
・日本の国債先物取引35%程度
・米国の金先物取引35%程度
これを見て何がわかるかな?
うさぴょん
うさぴょん
何もわからないんだぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
株式は「iShares Edge MSCI Min Vol Global ETF」で運用しているってさっき話したよね。
さっきも言ったように、2019年11月8日現在、この「iShares Edge MSCI Min Vol Global ETF」では、代表的な先進国と新興国13ヶ国に分散投資している。
因みに、投資比率は、一位の米国が50.38%、二位の日本が12.55%、三位のスイスがグッと下がって6.43%、12位のフランスが1.03%だね。
うさぴょん
うさぴょん
なるほどぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
それに比べて、国債が日本と米国とフランスだけってどういうことだろう?
しかも、株式に比べると、フランスの比率がメチャクチャ高い。
そもそも、EU諸国は自国通貨発行権を持っていないから、今後、さらなる衰退が予測できる。
そのEU圏のフランス国債の比率をここまで高くするのは危険じゃないかな。
また、EU圏トップの経済力を誇るドイツではなくフランスにした理由は、単にドイツよりも利回りがちょっと良いからと言う理由だけとしか思えない。
長期投資の対象ファンドにしたいなら、将来的な状況変化を考えてポートフォリオを組むべきで、米国はともかく、フランスの国債の比率をここまで高くすべきではないと思うぞ。
うさぴょん
うさぴょん
そうなのかぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
あと、金先物取引35%についても疑問を感じる。
レバレッジ型バランスファンドの考え方は、株式に対して逆の動きをする確率の高い債券をぶつけることによってリスクを低減するのが基本だけど、それらとはほぼ独立した動きをする場合が多い金をぶつける意味がちょっと薄弱だ。
うさぴょん
うさぴょん
でも、金を持っていて損は無いんじゃないのかぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
おそらく、このファンドもその思想なんだ。
ウルトラバランス世界株式の商品内容説明資料(2019年8月版)の5頁で、リーマンショック時の金の回復チャートとウルトラバランス世界株式の回復チャートを重ねている。
金とウルトラバランス世界株式の回復期間がほぼ同じなんだけど、良く見るとウルトラバランス世界株式の動きと連動しているのは株式と債券なんだ。
金の動きと連動している箇所は見当たらない。
金の比率は290%中の35%、つまり全体から見たら約12%なんだから、金だけの動きでそこまで影響を与えられるわけがない。
それが一番良くわかるのは2006年後半の金の下落時、株式系、国債系、ウルトラバランス世界株式のチャートは揃って一直線なのに金だけが目立って下落したあと戻ってきている。
リーマンショック時のウルトラバランス世界株式のシミュレーションで回復が早かった主因は、飽くまでも株式とレバレッジをかけた債券の組合せによるものだということがわかる。
うさぴょん
うさぴょん
えっ、それじゃ資料にウソが書いてあるのかぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
いや、ウソは書かれていない。
普通に、金は資産保存として最適なことが書かれていて、リーマンショック時の回復が早かった事実が書かれていた。
そして、金や株式系、国債系のウルトラバランス世界株式のシミュレーションのチャートが重ねて書かれていただけだ。
投資対象に金が含まれていたからウルトラバランス世界株式のシミュレーションが同じ期間で回復したとはどこにも書かれていない。
金とウルトラバランス世界株式がほぼ同じ期間で回復した理由をどう解釈するかは読み手の自由だ。
うさぴょん
うさぴょん
資料を読むとき、そこまで読まなきゃいけないのかぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
そりゃ、そうだ。
大切な資産形成をするって言うのに、いい加減でどうする?
将来にわたって投入する資金を考えたら、家なんかよりも大きな買い物になるんだぞ。
うさぴょん
うさぴょん
わっ、わかったぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
それに、株式は配当再投資、国債も金利の再投資による成長資産だけど、金は配当も利子も無い。
基本的にはインフレ率分の価格上昇を見込んだ資産保全が目的の場合に使うか、短期的な投機で使うのがお約束。
長期的に増やす目的ではふつう使わないね。
うさぴょん
うさぴょん
そうなのかぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
しかも、信託報酬を含めた年間の運用管理費は0.743%になるんだけど、この内容でこのコストは高過ぎる。
先発のグローバル3倍3分法ファンドの運用管理費が0.484%なんだから、内容的にそれを越えるか、コストを安くするかして欲しい。
僕はおすすめしないな。
うさぴょん
うさぴょん
メモしておくぴょん。



目指しているのはリターン? リスク低減? 米国3倍4資産リスク分散ファンド★☆☆☆☆

基本データ

設定日
  • 2019年10月15日
投資対象資産
  • 株式、国債、金、リート
投資対象地域
  • 米国
費用(10%の消費税込)
  • 購入時手数料 3.3%以内で販売会社が設定(販売会社の実績データなし)
  • 運用管理費用(信託報酬) 1.1275%
  • 信託財産留保額(解約手数料) なし

たぬき先生とうさぴょんの【わかる】ファンド分析

たぬき先生
たぬき先生
これって、目論見書も電子公開されていないし、ネット上ではどこで売っているのかもわからない。
販売会社がりそな銀行と書かれているけど、りそな銀行ではそんなファンドは売っていない。
しかも、隔月決算型も年2回決算型も、現在の資産総額は4千万円で、毎月決算型の現在の総資産額は2千万円なんだけど、これって当初自己設定の金額なんだ。
つまり、今のところ自己資金だけ投入しただけで、販売開始されているように見えない。
うさぴょん
うさぴょん
販売されていないなら買いようがないぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
一応、ファンドの運用方針を解説しておこう。
対象は米国市場。
株式、国債、金、リートをそれぞれのリスク割合が均等になる割合で持つ。
これをリスクパリティと言うんだけど、長期的にはリターンを犠牲にしてリスクを抑える戦略だ。
リートが現物で、株式、国債、金が先物。
おそらく、国債先物を中心にレバレッジをかけると思われる。
うさぴょん
うさぴょん
リスクパリティって、どういうことだぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
分かりやすい例で言うと、株式は短期的なリスクは債券より高いが、一方で20年以上の長期で見た場合リスクは債券より低く、リターンは圧倒的に債券より高い。
これを短期的なリスクを低くするために、株式の保有比率を落とした場合、長期的なリターンは当然低くなる。
見直しを月に一度すると言うことは、成長が始まる(=変動率(リスク)が高くなる)と、保有比率が低くなってしまうことが頻繁におこることも考えられる。
成長より安全が大切。
つまり、レバレッジ型バランスファンドの短期的なリスクをより安全側に倒した作りなんだけど…そこまで気にするならレバレッジ型ファンドにしなければ良いんじゃないのかと言う話だ。
うさぴょん
うさぴょん
ほう。
たぬき先生
たぬき先生
そして、リターンより安定性重視の場合、信託報酬=コストを低くしないとリターンが劇的に低下してしまう。
しかし、このファンドの運用管理費用(信託報酬)は1.1275%で、ちょっとあり得ないかな…
これって、受託会社の報酬は0.025%(税抜)で普通なんだけど、委託会社が0.4%(税抜)、販売会社が0.6%(税抜)と高い。
この手の投資信託は、委託会社も販売会社も0.2%前後が相場なんだよ。
そうしないと、0.5%くらいにならないからね。
それを念頭に置くと、委託会社もそうだけど、販売会社の中抜きがかなり激しいと言わざるを得ない。
これは、おすすめできないね。



シンプル・イズ・ベストとはこのことだ! 楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(愛称:USA360)★★★★☆

基本データ

設定日
  • 2019年11月5日
投資対象資産
  • 株式、国債
投資対象地域
  • 米国
費用(10%の消費税込)
  • 購入時手数料 3.3%以内で販売会社が設定(大手ネット証券では無料)
  • 運用管理費用(信託報酬) 0.4945%
  • 信託財産留保額(解約手数料) なし

たぬき先生とうさぴょんの【わかる】ファンド分析

たぬき先生
たぬき先生
楽天・米国レバレッジバランス・ファンドはまさにシンプル・イズ・ベストの見本だね。
うさぴょん
うさぴょん
どんなファンドなんだぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
資産比率は、米国株が90%、米国国債が270%で、合計すると360%になる。
米国株はすべて現物で持っていて、米国国債は先物で27倍のレバレッジをかけて運用するんだ。
しかも、米国株はVTIとして知られるバンガード・トータル・ストック・マーケットETFで運用するんだ。
これは超有名なETF(上場投資信託)で米国株式市場全体を投資対象としている。
つまり、米国株式市場全体と米国国債を1:3で組み合わせて、全体に3.6倍のレバレッジをかけているという訳だね。
やることは、バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)を買い、米国国債先物を27倍のレバレッジをかけて取引するだけ。
おそらく、これ以上シンプルで実用的なレバレッジ型バランスファンドは登場しないだろうね。
うさぴょん
うさぴょん
そんなにスゴイのかぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
このファンドでの投資対象になっているVTIは「バフェットおすすめの投資信託(S&P500連動ETF)を徹底検証【VOO】」で紹介したVOOとほぼ同じ値動きをするんだけど、トータルリターンが僅かに劣り、変動率が僅かに上がる。
しかし、VTIと27倍のレバレッジをかけた米国国債の先物取引を組み合わせれば、VOOのパフォーマンスは余裕で越えられるだろう。
投資を米国市場に特化することに問題が無い事は「なぜ、米国株が長期投資におすすめなのか?」で解説した通りだ。
バフェットが勧めるVOOも結局は米国市場だしね。
ただ、より慎重を期すのであれば地域分散をしているグローバル3倍3分法ファンドの方が安心はできる。
なので、グローバル3倍3分法ファンドと併用する2つ目の投資先としてはベストの選択だと思うね。



ケイマンファンドへの仲介で販売会社がぼろ儲け? 米国分散投資戦略ファンド(1倍コース/3倍コース/5倍コース)★☆☆☆☆

基本データ

設定日
    • 2019年11月15日
投資対象資産
  • 株式、債券、リート、コモディティ(商品市場)
投資対象地域
  • 米国
費用(10%の消費税込)
  • 購入時手数料 3.3%以内で販売会社が設定(エース証券にて3.3%を確認)
  • 運用管理費用(信託報酬)
    1倍コース:1.3225%、3倍コース:1.6025%、5倍コース:1.8825%
  • 信託財産留保額(解約手数料) なし

たぬき先生とうさぴょんの【わかる】ファンド分析

たぬき先生
たぬき先生
これは、評価がちょっと難しいんだよね。
実際の運用は、ケイマン籍円建外国投資信託証券「TCW Qアルファ・レバード・US・ディバーシフィケーション・ファンド(円ヘッジクラス)」が5倍相当のレバレッジをかけて行うんだ。
ケイマンは有名なタックスヘイブンであり、ヘッジファンドのメッカでもあるね。
一部制約はあるけど、株式、債券、リート、コモディティ(商品市場)の保有比率は決まっていない。
具体的な投資対象は以下の通りだ。

米国株式  : S&P500、NASDAQ100
米国債券  : 米国10年国債、モーゲージ証券(住宅ローンの債券を証券化したもの)
米国リート : ダウ・ジョーンズ米国不動産指数
コモディティ: Bloombergコモディティ指数、金

うさぴょん
うさぴょん
住宅ローンと言うと、リーマンショックを思い出すぴょん。
大丈夫なのかぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
ジニーメイ(米連邦政府抵当金庫)が保証するものを対象とするからジャンク債に手を出す可能性は低いね。
そして、これらを機械学習の機能を持ったAIによるアセット・アロケーション戦略により徹底したリスク分散を図るらしい。
過去20年以上の数十種類のマクロデータ(GDP、雇用関係データ、金利、金価格等)や各種インデックスデータ(リターン、ボラティリティ、モメンタム等)から予測し、新しい経験からさらに進化するAIだ。
原則として月次でポートフォリオを見直すんだ。
入力データとポートフォリオの見直し頻度から判断すると、リスクを分散しつつ短期的な値動きも積極的に取って行くガチガチのアクティブ運用だね。
うさぴょん
うさぴょん
AIを信じて良いのかぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
信じちゃだめだ。
AIだからと言う訳ではない。
実績がわからないファンドマネージャーを信じちゃダメなのと同じように、実績がわからないAIを信じちゃいけないと言うことだ。
うさぴょん
うさぴょん
実績があったら良いのかぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
そこが問題だね。
僕は基本的に実績も信じない。
投資やトレードの世界でウィザードや神と呼ばれながらも破産して終わった人はいくらでもいるからね。
ただ、このケイマン籍円建外国投資信託証券はかなりのパフォーマンスを出しても僕は驚かない。
うさぴょん
うさぴょん
じゃあ、買いなのかぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
長期投資の中心として考えた場合は、おすすめしないね。
このファンドの儲かる仕組みが投資資産の組合せ方などのパッシブ運用的な仕組みではなく、AIの能力に依存する。
そうすると、このAIが相対的に他のAIや進化する市場に勝ち続けられるかが問題になる。
今、勝つことが出来ていても、20年後までトータルで勝ち続けられるかはわからない。
うさぴょん
うさぴょん
そうなのかぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
そして、米国分散投資戦略ファンドには、より根本的な問題があるんだ。
うさぴょん
うさぴょん
それは、何なんだぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
ずばり、運用管理費用(信託報酬)に対する委託会社と販売会社の中抜きが激し過ぎるんだ。
販売会社って言うのは、米国分散投資戦略ファンドを直接販売する証券会社や銀行。
委託会社って言うのは、表向き米国分散投資戦略ファンドを提供している会社。
この場合は、三井住友DSアセットマネジメントが委託会社だね。
受託会社は、委託会社の指示で実際に運用している会社。
そして、今まで話してきたケイマン籍円建外国投資信託証券は、投資対象とする投資信託証券と言う扱いになる。
うさぴょん
うさぴょん
ふむふむ。
たぬき先生
たぬき先生
そこで、それぞれの運用管理費用(信託報酬)の割合を見てみよう。
委託会社 : 0.35%(税抜)←相場は0.2%前後
販売会社 : 0.7%(税抜)←相場は0.2%前後
受託会社 : 0.025%(税抜)←相場通り
投資対象とする投資信託証券 : 0.7%←このくらい取る内容だろう
うさぴょん
うさぴょん
うわあ!
販売会社の運用管理費用(信託報酬)が相場の2倍以上なのかぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
うん。
委託会社の中抜きもたいがいだが、販売会社の中抜きが突出しているよね。
つまり、販売会社にこの投資信託を強力にプッシュしてくれと言うメッセージなんだ。
うさぴょん
うさぴょん
ヤミだぴょん。
ダークサイドだぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
委託会社と販売会社と受託会社の運用管理費用(信託報酬)を合計すると1.075%になる。
10%の消費税を加算すると1.1825%になるね。
実際に運用しているケイマン籍円建外国投資信託証券を除いて、この運用管理費用(信託報酬)だ。
うさぴょん
うさぴょん
ひえ~。
たぬき先生
たぬき先生
ところで、この米国分散投資戦略ファンドには、コースが3つあったよね?
うさぴょん
うさぴょん
1倍コース、3倍コース、5倍コースのことなのかぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
そうだ。
5倍コースでは、ほぼ100%をケイマン籍円建外国投資信託証券に投資しているんだ。
だから、1.1825%+0.7%=1.8825%の運用管理費用(信託報酬)になっている。
うさぴょん
うさぴょん
他のコースでは100%投資しなのかぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
3倍コースでは、60%をケイマン籍円建外国投資信託証券に投資。
1.1825%+(0.7%×0.6)=1.6025%の運用管理費用(信託報酬)。
1倍コースでは、20%をケイマン籍円建外国投資信託証券に投資。
1.1825%+(0.7%×0.2)=1.3225%の運用管理費用(信託報酬)。
うさぴょん
うさぴょん
コースによる運用管理費用(信託報酬)は、こういう仕組みで違うわけなのかぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
だから、運用管理費用(信託報酬)が一番高い5倍コースが、一番中抜きの比率が低いと言う逆転現象が起きているんだよ。
コースの違いは、やっていることの違いではなく、ケイマン籍円建外国投資信託証券への投資比率の違いだけだからね。
だから、やるなら5倍コース一択だね。
運用管理費が高過ぎるのでやらないけど。
あと、言い忘れたけど、2019年11月10日現在、エース証券でしか確認できていないんだけど、購入時手数料がまさかの3.3%なんだよね。
うさぴょん
うさぴょん
えっ?
絶対買わないぴょん。

投資は自己責任。

リスク管理を徹底して楽しみましょう。