金投資って儲かるの? そのメリットとデメリット ~たぬき先生とうさぴょんの楽々投資教室~

今日のうさぴょんは、金投資が儲かりそうだと言う話を友だちから聞いて、たぬき先生に教えてもらいに来た。

たぬき先生が言うには、金投資は資産保全としてはある種のメリットを持つけど、長期的な価格上昇は見込めないと言うデメリットがあるのだと言う。

うさぴょんがチャートを見ると、価格が上昇しているように見えるのだけど…

たぬき先生がその謎を斬って行きます。

金の価格は成長しない?

うさぴょん
うさぴょん
たぬき先生!
今日は金投資について教えて欲しいんだぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
金投資か…
また渋いことをしようとしているね。
ところで、うさぴょんは金投資に何を求めているのかな?
うさぴょん
うさぴょん
えっと、長期的に増やしたいんだぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
それなら、やめた方が良い。
金は長期的に増える性質のものではないからね。
株式のように長期的なリターンも期待できないし、債券のように金利もでない。
長期的にはインフレを吸収する程度にしか上がらないんだよね。
うさぴょん
うさぴょん
えーっ?
でも、金の値段はどんどん上がっているって聞いたぴょん。



やっぱり金の価格は上がってるように見えるけど…

たぬき先生
たぬき先生
では、実際に金の動きを見てみよう。
1975年1月から2019年9月30日までの44年間のニューヨーク市場のロングチャートを出すから良く見てくれ。
楽天証券さんが作成した資料だ。
金は主にドルで取引されるので、為替の影響を排除するためにドルベースの資料を使うね。

うさぴょん
うさぴょん
やっぱり、右肩上がりに見えるぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
確かに右肩上がりに見えるけれど、これは成長ではないんだ。
うさぴょん
うさぴょん
じゃあ、なんで上がっているの?
たぬき先生
たぬき先生
結論から言うと、中東の政情不安と連動している。



中東情勢と金の価格の関係

うさぴょん
うさぴょん
中東の政情不安?
たぬき先生
たぬき先生
そうなんだ。
左側の小さい山ではイラン革命、アフガン侵攻、イラン・イラク戦争などの要因があるのがわかるよね?
そして、右側の大きな山は2001年からのイラク戦争(第二次湾岸戦争)、アフガニスタン紛争とそれに続くアラブの春による混乱と重なる。
うさぴょん
うさぴょん
でも、なんで中東の政情不安と金の価格が連動するのかぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
単純な需要と供給の関係がその理由なんだ。
政情不安などで銀行などが信用できない場合、富裕層は財産を金に変えて保存する。
金と言うのは、最も歴史の古い携帯資産だからね。
つまり、中東での金の需要が激増することで金の価格が上がると言うことだね。
うさぴょん
うさぴょん
そういうのって中東だけなのかぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
ここ数十年で、富裕層がいて政情不安が続いている主な地域は中東だからね。
中東だけには限らないけど、中東の動きが比較的大きな状態が続いているんだ。
今後は、香港や中国、韓国などで政情不安が拡大すれば、金の価格が上がる可能性があるかもしれない。
うさぴょん
うさぴょん
うーむ、何だか危険なにおいがするぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
とは言え、金は昔から資産保全に使われていた歴史のある貴金属でもある。
なので、ポートフォリオの一部として資産保全の一環として使うのはありだと思うよ。

投資は自己責任。

リスク管理を徹底して楽しみましょう。