「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2019」の結果に見る投信の流れと落とし穴 ~たぬき先生とうさぴょんの楽々投資教室~

「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2019」の結果が出ました。

その結果を見ながら、たぬき先生が2019年の投信の流れと落とし穴を解説していきます。

その流れとは以下の3つ。

  •  信託報酬のさらなる引下げ
  •  インデックス運用
  •  レバレッジ型バランスファンド

そして、落とし穴とはアクティブファンドの【使い方】です。

それでは、たぬき先生の話を聴いてみましょう。

「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2019」1位~10位でわかる2019年の投信の流れ

  • 1位 eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
    三菱UFJ国際投信/48名投票/145ポイント
  • 2位 eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
    三菱UFJ国際投信/36名投票/97ポイント
  • 3位 eMAXIS Slim先進国株式インデックス
    三菱UFJ国際投信/34名投票/86ポイント
  • 4位 <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
    ニッセイアセットマネジメント/30名投票/82ポイント
  • 5位 eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
    三菱UFJ国際投信/27名投票/71ポイント
  • 6位 楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全米株式))
    楽天投信投資顧問/16名投票/45ポイント
  • 7位 セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
    セゾン投信/16名投票/43ポイント
  • 7位 グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型)
    日興アセットマネジメント/16名投票/43ポイント
  • 9位 バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)
    ザ・バンガード・グループ・インク/14名投票 42ポイント
  • 10位 SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド(SBI・バンガード・S&P500)
    SBIアセットマネジメント/21名投票/40ポイント

たぬき先生
たぬき先生
1位から10位まで、すべの投信がインデックスファンドだね。
しかも、eMAXIS Slimと<購入・換金手数料なし>シリーズは信託報酬の最安値を争っているライバル同士。
グローバル3倍3分法ファンドはレバレッジ型バランスファンドの元祖かつリーダーと言っても良い。
まさに、2019年の流れを要約したベスト10だね。
うさぴょん
うさぴょん
グローバル3倍3分法ファンドってアクティブファンドじゃないのかぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
アクティブファンドではないね。
複数のインデックス運用を組み合わせたバランスファンドをベースに、価格変動が小さい債券部分を中心にレバレッジをかけた運用をしている。
したがって、インデックスファンドの一種だ。
詳しくは「グローバル3倍3分法ファンドの仕組み、評判、落とし穴を徹底評価【おすすめ投信】」(https://kantan-beikokukabu.com/global-3by3-fund-76)で解説しているのでそちらを参照してほしい。
うさぴょん
うさぴょん
ふ~ん。
ところで、eMAXIS Slimって<購入・換金手数料なし>シリーズの後発だと思うんだけど、すごい勢いなんだぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
中の人が同じだからねぇ。
うさぴょん
うさぴょん
えっ?
どう言うことぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
運用会社って普通委託会社のことを指すんだけど、実際に運用する受託会社は両方とも三菱UFJ信託銀行株式会社なんだ。
eMAXIS Slimシリーズって、<購入・換金手数料なし>シリーズを三菱UFJ信託銀行株式会社がニッセイアセットマネジメントから受託しているうちに「三菱UFJグループでもやっちゃわね?」って感じで立ち上げたんじゃないかと僕は思ってるんだけどね。



「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2019」11位~20位でわかるアクティブファンドの【使い方】

  • 11位 たわらノーロード先進国株式
  • 12位 農林中金<パートナーズ>長期厳選投資おおぶね
  • 13位 eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)
  • 14位 ひふみ投信
  • 15位 結い2101
  • 16位 楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))
  • 17位 野村つみたて外国株投信
  • 18位 eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)
  • 19位 野村インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型(Funds-i内外7資産バランス・為替ヘッジ型)
  • 20位 eMAXIS Slim新興国株式インデックス

たぬき先生
たぬき先生
アクティブファンドが3つ入っているね。
・農林中金<パートナーズ>長期厳選投資おおぶね
・ひふみ投信
・結い2101
うさぴょん
うさぴょん
みんな、評判も成績も良いんだぴょん。
たぬき先生
たぬき先生
Fund of the Yearに入っている投信だから、特に直近の成績が良いのは当然だね。
ただ、長期投資を考える場合、20~50年後のシミュレーションをどう描くかが重要なんだ。
うさぴょん
うさぴょん
どう言うことぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
20~50年後、今のファンドマネージャは健在かな?
パフォーマンスは維持できているかな?
仮に健在だったとしても、市場には敵がいるし、投資環境の変化もあるから、相対的に負けることも考えられる。
そうするとアクティブファンドを20年以上のスパンの長期投資の中心に据えることは危険じゃないかな?
うさぴょん
うさぴょん
そこまで考えるのかぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
当たり前だ。
例えば、あるアクティブファンドを選定した理由がファンドマネージャーの才能や考え方であれば、投資期間はファンドマネージャーの在任期間に制限される。
その場合、そのアクティブファンドへの投資は、その期間に限定されるから、長期投資の対象にはならないということだ。
それが、個人ではなくチームや組織でも同じこと。
パフォーマンスが落ちた時、うさぴょんはどう判断する?
ただ、信じ続ける?
それとも、見限る?
インデックスファンドの場合は、市場そのまんまだから疑う方がおかしい。
と言うか、運用者の能力とか関係ない。
だから、この種の問題は起き得ない。
うさぴょん
うさぴょん
うまく行っている時は良いけど、うまく行かなくなった時にどうするかってことなのかぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
そうだね。
ただ、アクティブファンドを調子が悪い時に売るのを続けるのは最悪の行動なので、それはおすすめしない。
このあたりの事情については、以前「投資信託で大損しない方法 運用方法と銘柄選択の罠を避けるには?」(https://kantan-beikokukabu.com/big-loss-for-fund-management-348)に書いたね。
うさぴょん
うさぴょん
じゃあ、どうすれば良いんだぴょん?
たぬき先生
たぬき先生
儲けは度外視で、応援するつもりで投資すると良いんじゃないかな?
応援するのはファンドマネージャーでも良いし、投資先の企業でも良い。
逆に、そう言う気持ちになれないアクティブファンドに投資の価値は無いんじゃないかな。
勿論、ベースの資金はインデックスファンドで増やしながらね。
うさぴょん
うさぴょん
わかったんだぴょん。

投資は自己責任。

リスク管理を徹底して楽しみましょう。