【中国金融危機】民間企業からIMF、ADBまでチャイナプレミアムが止まらない!

今、金融の世界ではチャイナプレミアムが話題になっています。

チャイナプレミアムと言うのは、中国にお金、より具体的にはドルを貸す際に、リスクが高いので金利を2%上乗せすることを指します。

日本のバブルが崩壊した時も海外にやられました。

この時はジャパンプレミアムと呼ばれていましたけどね。

プレミアムと言っても、嬉しくないプレミアムです。

チャイナプレミアムが上乗せされているということは、世界は既に中国の金融システムを崩壊直前、すなわちミンスキーモーメント間近と見なしているということです。

因みに、ミンスキーモーメントと中国をここまで追い込んだ米国の政策については、以下の記事をご覧ください。

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それでは、解説をはじめましょう。

民間企業では貸倒れ多発により既にチャイナプレミアムが適用済み

中国ではすでに民間企業でドルの貸し倒れが多発しています。

輸出によるドルの獲得量が激減しているので当然ですね。

そのため、欧米の銀行から中国の民間企業がドルを借りる場合は、チャイナプレミアムを上乗せされた金利が適用されることになります。

そして、影響はそれだけにとどまりません。


四大銀行もチャイナプレミアムの適用秒読み

中国の国有銀行にあたる四大銀行というものがあります。

中国銀行、交通銀行、中華民国中央銀行、中国農民銀行の4行ですね。

これらの銀行に対しても、チャイナプレミアムが適用される時期が迫っているようです。

負債を差し引くと、既に中国のドル資産はゼロに近いと言われているため、当然のそうなるだろうと思われます。

もともと、中国の通貨である元は、事実上中国政府による固定為替制で、中国が保有しているドルの量が元の信用の源になっていました。

しかし、ドル資産が実質的にゼロとなった今、その信用は失墜していると言っても良いでしょう。

その上、IMF、ADB、AIIB関連で、何やら危険なことが起こりそうなのです。


IMF、ADBのチャイナプレミアムの適用とAIIB経由のドル融資貸倒れリスク

IMF、ADB(アジア開発銀行)は中国政府に対して立て続けにチャイナプレミアムを適用しました。

「えっ? 中国はIMFやADBから借りているの?」

そうです。

2018年だけでも26億ドルをADBから借りているようです。

そして、中国が提唱したAIIB経由でドルを発展途上国に貸しています。

マッチポンプと言うか、他国の金を有利に借りてサラ金まがいの事をすると言うか、なんかおかしな国です。

貸し付けた発展途上国が返済できない場合は、国土や設備や雇用まで奪うと言うまさにサラ金のようなことを続けています。

ところが、中国がドルを貸しているモンゴル、モンテネグロ、パキスタン、ラオス、キルギス、モルディブ、ジブチ、タジキスタンなどがデフォルトをやらかしそうな気配なのです。

そういう場合、IMFに助けを求めたりするわけですが、通常このような状況を解決する場合、IMFは債権国(この場合は中国)に8割の債券を放棄するようにせまります。

こうなると中国のドル不足はさらに深刻になるでしょう。

金融崩壊の危機に直面していると言えるでしょう。


中国経済のこれから

別の記事でも書きましたが、中国は恐らくバブル崩壊を甘受しようとはしないでしょう。

統制経済化して金融崩壊を阻止する可能性が高いと考えています。

その場合、海外からの投資資金は引き上げられなくなる可能性が高いので、つまりは中国に投資してはいけないということになります。

現在、投資しているなら、できるだけ傷を浅くするよう努力すべきです。

投資は自己責任。

リスク管理を徹底して楽しみましょう。